カノアについて

このページでは、ビヨウシツ&トコヤサン カノアについて語っていく。

以下の5つのキーワードから、カノアの秘密に迫る、長文コラムである。

​よってパソコンでの閲覧推奨…笑

・オーナーは何者?

・「カノア」ができるまで。

・なぜ「ビヨウシツ&トコヤサン」なのか?

・低価格で提供できるのはなぜ?

・カノアに対する思い。

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​■ オーナーは何者?

カノアのオーナーは、大平という男。大平は1980年代に茨城県に生まれ、茨城で育ち、茨城で理容師免許を取得。両親の自由な子育ての末出来上がったその男は、平凡な見た目と裏腹に、どこへでも飛んで行ってしまいそうな雰囲気があった。なぜか英語は得意で、小学生のころから外国人と触れ合う機会があり、大学では英語の教員免許も取得。結局教員になることはなかったが、床屋をやりながら学習塾を併設し”塾長”と呼ばれていたこともある。

 

あるとき、その得意の英語を生かして海外に出ようと考えはじめるのだが、「ただ海外に行くだけで何が変わるのか?」と自問自答の末、出した答えが青年海外協力隊への参加だった。

​青年海外協力隊に参加するにしても、持っている資格は理容師と英語の教員免許。これで開発途上国で何ができるのかピンと来ず、、、そうだ!趣味が高じてオタクの領域に達したコンピュータースキルを活かせないか?ということで、東アフリカにあるウガンダ共和国の山奥の町、カバレタウンにある職業訓練学校のIT講師として、2年間活動することに。

それまでいわゆる先進国へは何か国か渡航歴があり、海外留学経験もあった。ところが今回はアフリカのウガンダ、それも山奥の町となると、見るものすべてが刺激に満ちていて、毎日が驚きと発見の連続。

2年間どっぷりとウガンダにつかり、現地の人々と同じ生活をした結果、任期満了での帰国時には、ウガンダの友人からは「お前はもうウガンダ人だ。日本に帰ってもお前の居場所はない。ここに残るべきだ」「お前が日本で生活できるとは思えない」「非常に心配だ」と、有難い言葉の数々を頂戴した。

そんなわけで帰国するも半年後にウガンダに戻ることに決まる。渡航直前に東日本大震災で被災し多少の迷いはあったものの、ウガンダの友人たちの予言通り、またウガンダの赤土の大地を踏むこととなった。

これ以上詳細に語ると次の話題に到達できないので、この辺にするが、そこからもう12年以上経った現在もなお、ウガンダとの関わりを保ち続けている。

なぜ今富山にいるかと言えば、そのウガンダで出会った日本人女性との結婚がきっかけである。里帰り出産で少しの間富山に滞在するつもりが、そのまま住み着いた上に店まで出してしまった。とても魅力的な土地だったのだ。

​富山に移って3年。突然店を出すと言い出した大平を支えてくれた富山の人々には、感謝をしてもしきれないほどである。

 カノアができるまで。

カノア出店計画は突然であった。お店を出したいというよりは、何か見えない力によって「店を出さねばならぬ!」と背中を蹴られたかのような、そんな始まり方であった。

それを一般には「勢い」と表現する。そう、きっかけはつまり、勢いである。

おそらく本人の勢いだけでは、今もこの場所は空き店舗か、何か別の店が入っていたか。しかしこういう時、歯車が動き出すような感覚というか、それはやたらスムーズに回ってしまうのだった。別に急ぐ理由もない。何に焦っているわけでもない。しかし、回りだした歯車たちは高速回転を続け、その3か月後にはカノアは晴れて、オープンしてしまうのであった。

カノアの内装は床も含め新設している。しかし、工事中にもいろいろなところから連絡が入り、面白い形のお店になっていくのだった。

例えば椅子の前に据え付けられているシャンプー台。これは高岡市内で営業していた老舗美容室から譲り受けることとなった。美容のカットチェアーやローラーボールも同店から。

そのシャンプー台の前にある白いカットチェアーは、旧福岡町にあった老舗理容店で使用されていたもの。ご厚意で譲り受けることとなったセンスの良いホワイトレザーの椅子である。

そして黒いカットチェアーは、大平の父が茨城県笠間市で現在も経営している理容室で以前使用していた椅子を、大平が自らトラックで移送し設置。その際、古い茶色のカットチェアーも載せてきたのだが、それはとても思い入れのある椅子。父が茨城で1号店をオープンした際に使用していた、40年以上前のカットチェアーである。

この椅子は現在カノアの待合スペースに展示している。もちろん触れて、座ることも可能なので、ぜひ40年前の理容椅子の座り心地を確かめていただきたい。

このように、カノアは全く新しいヘアサロンでありながら、その内側にはこれまで半世紀近い時を刻んできた名店の歴史、そしてその想いが詰まっている。それを受け継いで、次の半世紀、さらにその先へに向かって進んでいくことが我々の使命のなのかもしれない。​

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​■ なぜ「ビヨウシツ&トコヤサン」なのか?

カノア出店計画は突然であった、というのは前項で述べた通り。しかしそのコンセプトは長年温めていたものだった。

 

法的には理容師と美容師は全く別の職業として扱われる。しかし一般消費者からみれば、その2つの職業はほぼ同じか、せいぜいイメージの違いのみである。この2つの資格を統合する動きはあるが、古い考えの者たちは反発し、それぞれの名前や歴史を残したいと奮闘されている。言ってみれば、市町村合併の時のごたごたのようなものだ。一緒になってしまえばなんてことは無い。でもその過程で人々はぶつかり合い、いがみ合うのだ。

そんなわけで、大平は法的に別として扱われる理容師と美容師が(見た目上)一緒に働ける店があれば良いと以前から考えていた。何度となく規制緩和が行われ、あいまいな法解釈を明文化する動きもあり、だんだんと、どのようにすれば一つの店舗で両者が働けるのか?ということが見えてきた。

カノアの店内は普通にみれば、壁を境に2つの施術スペースが向き合っているだけである。実はこれがミソで、この壁を境に理容所と美容所が独立して設置されているのだ。カノアでは、店舗全体を理容室/美容室として届け出るのではなく、必要な設置基準を満たした2つの独立したスペースをそれぞれ理容所、美容所として登録している。そしてそれぞれの場所にその場所を管理する管理理容師、管理美容師を置き、ひとつの建物内でそれぞれ独立して衛生管理を行っている。

とはいえこの辺はいわゆる「大人の事情」であって、お客様にあえてその点を強調して説明することはない。現在カノアには理美容師4名、リンパケア&ネイル担当1名が所属しており、すべては我々が法令に則りコントロールしている。「カノアは男性でも女性でもお顔そりのできるサロンです」と言える理由は、両方が一つの場所に設置されているので、ひとつの入り口から入って、それぞれの場所で何でもできるお店になっているというのが正解。決して美容室なのに本格的な女性お顔そりサービスを行っているのではなく、理容所が併設されているため、堂々と合法的にサービスが提供できるのである。

でも正直、面倒なので早く理美容を一本化してほしい。それが本音だ。

そんなわけで、特定の区画だけがそれぞれ理美容所として独立しているため、その他の場所はフリースペースになっている。そこに、もみほぐし&リンパケアコーナー、ネイルコーナー、パソコン修理工房(兼事務所)があるという、不思議なお店になっている。

とはいえあっさり出来上がったわけではない。理美容師法だけでなくそれにまつわる条例や規則などは、表現が非常にあいまいで解釈に困ることが多い。開設前の厚生センターへの相談では、毎度質問攻めにされた担当の方には相当面倒な奴と思われたに違いない。現在のカノアができたのは、これまで温めてきた知恵とアイデア、重箱の隅をつつくような質問に真摯に向き合ってくれた厚生センターの担当の方とのやり取りのたまものである。この場を借りてお礼を申し上げておきたい。ありがとうございました!

​■ 低価格で提供できるのはなぜ?

これはもう企業努力というほかない。

まず初めに知っていただきたいのは、カノアは巷にあふれる(技術は置いておいて)とにかく安くて早いです、というようなお店では、断じて無いということ。スタッフは全員が、いわゆる高価格店で長年活躍した経験ある技術者であり、どのスタッフが担当しても、同じクオリティーのサービスを提供している。例えばカットのみ1,870円というのは確かに安いが、他の理容室での総合調髪(カット、顔そり、シャンプー)と同様のカノアのカットフルコース(カット、顔そり、シャンプー)のセットを利用した場合4,510円。美容室で一般的なカット、シャンプー、ブローも同様に4,510円。そうなると実質的な価格差はほぼない。

カノアは分割料金制となっていて、必要なメニューを自由に選べることが最大の特徴である。例えば、終わったらそのまま銭湯に行くから切りっぱなしでいいとか、昨日洗ったからシャンプー別に要らないとか、本当は顔そりだけしたいんだけど全部やらないと悪いかな?とか、本当は言いたいと思いつつも、なんだか言えない空気がこれまでのヘアサロンには存在していた。

カノアでは、こうした無駄な遠慮を排除するため、最初からすべてのメニューを分割し、選び放題になっている。カットのみでささっと次の予定へ向かうもよし、エステと顔そりを組み合わせるもよし、カット、顔そり、エステにカラー、さらにはネイルまでばっちりやってお出かけするもよし。皆さんが好きなようにメニューを選んで利用できる、そんなサロンである。

「したいコトを、ひとつの場所で」というコピーは、ホントである。好きなように組み合わせて、好きな時にご来店いただきたいと思う。(予約もできます!)

とはいえコスト意識は全スタッフが常に持って行動している。なぜかと言えば、結局かかるコストはすべて価格に反映させるしかない。つまりすべてはお客様の負担になってしまう。そのため、無駄なことにお金をかけることはない。必要なことだとしても、価格を抑えて最大限の効果が出るよう常に意識している。

例えば宣伝広告費は最低限。広告活動はほとんどがスタッフによるポスティング。チラシの印刷も自分たちで行う。このホームページもネット予約システムもオーナー自ら設計。その代わり、使う粧材は良いものを使う。カラー材にしても、シャンプーにしても、高価格店と遜色ないか、むしろハイグレードな良いものを使っている。

​小さなことの積み重ねで、実現したこの価格とクオリティーを、ぜひ多くの方に体感してほしい。

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 カノアに対する思い。

ほかのお店と同じことをしても、つまらない。楽しい、面白いとか、変わっているとか、ちょっと変だよねあのお店、とか、これは誉め言葉だと思っている。

やっているほうも「楽しい」というのは長く続けていくうえで絶対に必要なことだと思う。

このお店の無料送迎や訪問カット、パソコン修理や何でも相談サービスは、すべてお客様の声から生まれたサービスだ。長年自らハンドルを握り通ってくれていたお客様が、ある時運転ができなくなった。徒歩では通えないが、お店にはいきたい。迎えに来てくれたら助かるのに…という声を聞き、始めたのが無料送迎。訪問カットも、常連のお客様からの相談がきっかけだ。それまで知らなかったが、実は寝たきりのご家族の介護をされていることをお話ししてくださり、それならばご自宅まで伺いますよ!というのが始まり。パソコン修理も、カット中の何気ない会話から、パソコンの調子が悪いというので、持ってきていただいたら見てあげますよ!ということがきっかけで、パソコンの修理を承り、その後ごご自宅まで伺い使い方をレクチャーした。その当時はお客様サービスの一環で無料で受けていたが「それでは頼みにくいからメニュー化してほしい」と言っていただき、晴れて正式メニューの仲間入りとなった。

このように、カノアに何げなく並んでいるメニューの中には、お客様からの声から生まれたものが多い。そういったお客様とのやり取りも実に「楽しい」ものであり、そこから思わぬ方向へ広がる「面白さ」もある。

これからも、お客様の声に耳を傾け、進化し続けるサロンでありたいと思っている。

長年のアフリカ生活で学んだことの一つに「考え続ける」というものがある。例えば開発途上国の活動で、自分が何をするべきか考えるとき、ひとつの問題に注目すると、実はそれには様々な問題が絡んでいる現実にぶち当たる。例えば「子どもが学校に行けない」という事実ひとつとっても、それなら学校を作るのがベストなのか?でも学校を作っても教員が足りないのでは?では教員を養成する?仮に子どもが学校に行ける環境が整ったとしても、家庭では子どもの労働賃金も生活費として必要なものになっている。児童労働はダメ!と禁止したとしても、では生活を維持するためにどうすればよいのか。それなら両親の収入向上のためには・・・と、どんどん解決しなければならない事柄が芋づる式に出てくる。

そうなったとき、仮に当面は「これがベスト」というものがあったとしても、その次の段階ではまた新たな取り組みが必要になる。そのためには、何事も、走りながらであっても、常に次のベストは何かを探し続け、考え続けなくてはならない。

人は何事でも、「これでいい」「これがベストだ」と思いたくなる瞬間がある。もちろんそれは、自分が考えて到達した境地であったり、人から言われてそれに賛同する形でその思いに至ったこともあるだろう。しかし、「これでいい」というのはある意味思考停止状態であるともいえる。仮にそれまでの自分の考えを変えたくない、という思いがあったとしても、人は常に考え続け、変わっていかなくては良いものは作れない。そう思うのである。

"Kanoa"とは、ハワイ語で「自由」を意味する言葉だ。その名の通り、我々は自由な発想で、これまでの業界の常識や、我々として当たり前だったことでも平気で破壊して常にベストを考え続け、進化していく。もしかして前と言ってること違わないか?なんてこともあるかもしれないが、それは進化の過程である。良いもの、良いことが見つかれば、臆することなく変わっていく。そしてそれを実行する、それがカノアなのだ。